バックロードホーン・スピーカー(FE103E)   戻る



むかーしから一度作りたかった、バックロードホーン・スピーカーを作りました。
故・長岡鉄男氏設計「D−118」  もどき
外形寸法 W:190mm、H:900mm、D:400mm
30年ほど前、約130リットルのバスレフタイプの箱を作ったことがありました。それにくらべると、スケールは小さいですが、使用できる工具がバージョンアップし、しかも今はCADもありますので、結構精度が良い工作が手軽にできるようになりました。



<部材切出し、加工>
15mm厚シナ合板から、丸のこ盤、バンドソー、ボール盤などを使用し、
必要な部材を切出し、加工。
材料1

材料2

材料3



<組立て>
天板、底板、裏板を木工用ボンドにより接着
組立て1

ホーン部
組立て2

どんどん接着(夏なのでボンドの乾きが速い)
組立て3

ホーン出口のスロープ部
(ここがオリジナルより少々作りやすくした部分です)
組立て4

空洞部にウレタン充填材を充填しました
(膨らむ膨らむ!!)
組立て5

ホーン出口部にも同様に充填しました
組立て6

残りの側板を付けるため木工用ボンドを塗ったところ
組立て7

箱がほぼ完成
組立て8



<塗装>
塗料を何にするか悩んだ末、下図のようなものにしました。
(ワシンですから間違いないでしょう)
スピーカ取付

この塗料は透明、艶消しなので塗装前後でほとんど変化がありません。塗装に際してサンドペーパーを掛けたので少し綺麗になったかなという程度でした。



<フォステクスFE103E購入>
FE103E
スピーカ

FE103Eのアップ
スピーカ

フォステクスの市販10cmユニットでは最廉価版です。
キルトエッジでコーン紙も軽そうでよく動きます。少し頼りない感じもします。



<スピーカ取り付け>
はやく音が聞きたくて取りあえず取り付けました
スピーカ取付

*第一印象*
「未体験の音」でした。
まるでオープンエアのヘッドホンかと思うぐらい”いきいき”としていて、細かい音もよく聞こえます。それでいてきき疲れのない音です。定位がすばらしく、ボーカル、各楽器の場所がぴたっと定まります。
10cmのユニットとは思えない低音の迫力、そして高音も綺麗です。
ホーン出口に耳を近づけると、いい感じでホーンが効いているようです。
ソースによってはボンつく感じもありますが、作りっぱなしで空気室に吸音材等入れていない状態ですので、このあたりの改善の可能性はあります。


*ユニット取り付けから10日経過*
音は開放感のあるとても気持ちいい音なので、現在メインスピーカーとして楽しんでいます。
まだ吸音材なしで箱も作りっぱなしの状態です。箱のサンドペーパー掛けなどはもう少し涼しくなってからする予定です。


*ユニット取り付けから14日経過*
1k〜1.5kHzあたりでの共振が気になりだしました。この辺の周波数帯で明瞭度も落ちてしまいます。
いよいよ吸音材を入れてみることにしましたが、グラスウールはホーンから繊維が放出されそうなので使いたくありません。
ウエス、タオル、紙ウエスなどを試してみましたが、結局リード・クッキング・ペーパー、275×240mmを6枚ずつふわっと入れました。
問題の共振がとれてまたまた良くなったように感じます。
(クッキング・ペーパーと同じ様な材料として、レンジフード用のフィルターも興味がありますので、できれば試してみたいと思います)


*製作後記*
下記の実測結果から、小型スピーカながら、ONKYO製D−D1Eの優等生的な特性に驚きます。メーカーの作り込みはやはり大したものだと感心しております。
しかし、一度今回製作のバックロードホーンの音を聞いてしまうと、もう戻れないというのが正直な印象です。
今まで聞こえなかった細かい音が全部聞こえるようで、音が手で触れるすぐそこまで出てきます。
第一印象でも書いたとおり、まるで全く聞き疲れのしないヘッドホンのようです。
また床直置きの効果も有ると思いますが、素晴らしい鳴りっぷりに、完全にメインスピーカになっております。



<実測結果>

<インピーダンス特性>
測定値




今回製作のバックロードホーン、約5リットルのバスレフ、ONKYOのD−D1Eを比較実測してみました。
ごく普通の部屋でマイクは簡易測定用のエレクトレットコンデンサマイクを使用した測定であることをお断りしておきます。
入力レベルは任意ですが、同一の測定に関しては統一しています。

<周波数特性の比較>
測定条件>ホワイトノイズ、マイクの高さ:スピーカの高さ、距離:1m
測定値
上から、バックロードホーン、バスレフ、D−D1Eの順です
二本の黄線間は10dBです。


<ホーンとポート出力の周波数特性の比較>
測定条件>ホワイトノイズ、マイク:ホーンおよびポート出口直近
測定値
上から、バックロードホーン、バスレフ、D−D1Eの順です


<バースト波出力特性の比較>
測定条件>バースト1kHz EIA、マイクの高さ:スピーカ(ツイータ)の位置、距離:1m
測定値


<200Hz矩形波出力特性の比較>
測定条件>200Hz矩形波、マイクの高さ:スピーカ(ツイータ)の位置、距離:1m
測定値



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