鷹羽 リョウ選手操る、”トライダガー”は、
シリーズを通して、高速コースに重点を置いた、
ダウンフォースマシンといった位置づけがなされており、
実際、その目的に置いて、かなりの成功を収めて来たと言える。

しかし、トライダガーXに始まるこのシリーズは、同世代の”スピンアックス”
”マグナム”、”ソニック”に比べて進化が遅いと思われたことはないだろうか・・・

マグナム、ソニックは、度重なる、モデファイで刻々と姿を変え
ポテンシャルを高めているし、
スピンアックスに至っては、プロトセイバーと同じく、
技術の粋を集めたハイテクマシンとしての激的進化を果遂げている。

それに引き換え、トライダガー系は、最も初期型の”トライダガーX”、
ZMC素材を用いジェット効果を応用した更なる高速マシン
”ネオトライダガーZMC”、
そして最新型の”ライジングトリガー”に至る3回のモデルチェンジしか
行われておらず、そのサイクルが非常に長い。

加工に難点のあるZMCと言う素材の問題や、
マシンのポテンシャルが、発表段階でかなりの水準を満たしているといった
点がその理由と推測されているが、
レーシングマシンである以上、日進月歩の進化は宿命であり、
速さへのチャレンジは続けられてしかるべしなのである。

実のところ鷹羽選手がZMCで、公式戦を戦っている間にも、
ラボでは更なるポテンシャルアップを模索するチャレンジが
休むこと無く続けられ、公開には至らなかったものの、
地道な進化を遂げた実験マシンがいくつかロールアウトしているのである。
ネオトライダガーZMC(走行試験データ採取用車両)
外観上は、ほとんどデフォルトのZMC、
試験機の為ファイヤーパターンも、省かれている。
エアボックスに整流効果の向上を目指して
数枚のフィンが内蔵されている事と、
鎧状のボンネットに、スリットが、追加されているのみの
ライトチューン車両である。
ネオトライダガーZMCUFC1(フルカウル一型)
ネオトライダガーの特徴とも言える、
露出したフロントホイールを、
再びカウリングし、空力性能を向上させたモデルである。

加えて、ホイル後ろに位置する
整流フィン内蔵のエアボックスを大型化、
それに連なるように、
スラントしたサイドスポイラーを追加している。
写真ではレースで破損したリアウイングの再生が間に合わず、
未装着のままである。

カラーリングは、黒地にブルー ホワイトの、
ファイヤーパターンが採用され、
ベース車のイメージを取り入れつつ、
新型車両としての差別化を図っている。

TZ型シャシーに架装されて、非公式戦に参加、左側面を大破。
ネオトライダガーZMCUFC2
FC1の、マイナーチェンジモデル。
フロントホイールの、カウリングは
少々の形状見直し踏襲されている。

更にエアボックス周をリファイン、ダクトの小型化に加え、
サイドスポイラーを、ほぼ水平まで寝かせて装着している。

その一方、リアウイングは、低ミュー路面に対して、
リアのトラクションを稼ぐ為に
極端に立てられたものが装着されている。

カラーリングは、鷹羽仕様ZMCの
ファイヤーパターンで、
このマシンが、同選手の使用を前提に
仕上げられていたものであることが推測される。

TZ型シャシに架装、非公式戦に実験参加、フロント周りを小破。

↑ 限界までワイド化されたボックスが目を引くフロントビュー
↑ ストックZMCとの比較
ネオトライダガーZMCVシュトゥーム (ZMC−V)
更なる高速化の為に、
ワイドトレッド、ロングホイールベース化したシャシへの
架装を目的に制作された”ZMC最終型”とも言えるモデルである。
この車両は当時蓄積された、”Vプロジェクト”のデーターを用いて
モデファイされている。

フロントホイール周りのスワール軽減も兼ねて、
シリーズ最大にまでワイド、大型化されたエアボックスと、
スラントした大型のリアカウルが組み合わされたシルエットは、
まさに、”ZMC−V”とも呼べるものである。

高速サーキットでの効率を優先した結果、
前後に大径ホイールが装着されている。
また、その干渉を避ける為に、
再びフロントホイールが露出するハーフカウルの
形態が採用され、特徴的なボンネット周りと合せて、
ストックZMCのイメージを残すものとなっている。

もちろんそれまでの実験車両のモデファイで行われている、
エアボックス内整流フィンの追加や、ボンネットの熱抜きスリットは、
継続して採用され、技術的にも集大成の内容となっている。
カラーリングは、鷹羽選手のイメージカラーとも言える、
黒地に、レッド イエローのファイヤーパターンが採用されているが、
デザインのみ新しいパターンに変更されている。

モデファイの結果、
ZMCVの車体は極端に大型化し、スタンダートZMCに比
べて、まるで別物のボリューム持つ。
低ミュー、高速コースを走るレースの為に進化し続け、
極端な恐竜化を果たした、ZMCなのである。

しかし、完成直前だったZMCVのロールアウトを待たずに、
平行開発されていたブランニューマシン”ライジングトリガー”が
一足早く実戦投入されていたため、
「ZMC最後のマシン」は、
鷹羽選手の手に渡ることも無く、
公式戦を戦うことはなかったのである。

SXシャシに架装、現在調整中。