This is real Pele's story. He is fighting. The enemy is Maradona.
この物語は50%のノンフィクションと50%のフィクションによって構成されています。
[SFR公認]Pele & Maradona

ラパスの喜劇の巻



2008年マラドーナの監督就任会見。

アルゼンチン代表監督に就任したディエゴ・マラドーナとアルゼンチンサッカー協会フリオ・グロンドーナ会長。セサル・ルイス・メノッティがマラドーナの補佐役を務める。



就任会見での一問一答。

"代表チームの監督に就任した感想を聞かせてください。"
私は選手時代サッカーに全てを捧げてきた。これからは監督として全てを捧げる覚悟だ。

"選手たちにどんな指導を行いますか?"
私は攻撃的な選手だった。代表チームにも攻撃を求めていく。



アルゼンチン代表チームの強化合宿で選手を指導するマラドーナ。現役選手達にとってマラドーナはスーパースターだ。



カルロス・ペドロの手記より抜粋。

マラドーナの代表監督就任のニュースを聞いたペレは落ち着かない様子だった。ペレはCBFのメンバーに電話を入れて、オレに代表監督のオファーをよこせと捲くし立てた。マラドーナに独走されている状況に耐えられなかったんだ。しかし、CBFの返答は冷静だった。「マラドーナと違い、あなたには数十人の隠し子がいます。監督業に専念できないのでは?」ペレは頭をかきながら「こいつは1本取られたよ」とはにかんだ。それでも諦めきれないペレは、現代表監督であるドゥンガの解任運動を立ち上げた。知り合いの記者達からなるサークル(Despeca o Dunga)だ。ディスペーシャのメンバーはセレソンの試合のたびにドゥンガを扱き下ろした。試合の采配だけでなく、彼の着ているシャツやネクタイの柄まで、あらゆる側面から叩き始めた。しかし、ドゥンガに対するCBFの信頼は揺るがなかった。



ブラジルでドゥンガ解任運動[ Despeca o Dunga ]を企画したペレ。アイデアマンの本領発揮。アルゼンチンにはディエゴ・マラドーナ・Jrを送り込んだ。


カルロス・ペドロの手記より抜粋。

アルゼンチン代表とボリビアの試合を見るために、ペレと私は極秘でボリビアに入国した。ペレはボリビアの記者に友人がいて、会見の席でラパスで対戦できるよう質問を仕向けたんだ。マラドーナはまんまと陽動に引っ掛かった。マラドーナはボリビア大統領モラレスの顔を立てるため断ることが出来なかった。



FIFAはボリビアにラパスの使用禁止を通知した。ボリビアのホームスタジアムのあるラパス(LA PAZ)は標高3800mの高地にあり、空気の層が薄く、激しい運動量を必要とするスポーツには向いていない。高山病に掛かる恐れから、死者を出す前にFIFAはラパスでの試合を禁止しようとした。

ボリビアはモラレス大統領が筆頭となり反論する。旧知の仲であるマラドーナも賛同の意を表明した。
ボリビアにもホームの恩恵に授かる権利がある。私はボリビアがラパスを使用することに賛成だ。

後に、マラドーナのコメントがボリビア人記者による陽動であったことが判明する。



アルゼンチン大敗。

アルゼンチンとボリビアの試合は0−6の破滅的スコアをマークした。メッシ、アグエロ、テベスを擁するアルゼンチンでさえ、ボリビアの高地ラパスでは機能しなかった。

試合開始の笛が吹かれてからは、早く試合が終わってくれとしか考えられなかった。1分1分が異様に長く、想像していた以上にストレスになる。私が選手なら、こんな場所でサッカーはできない。


ボリビアに極秘入国し、ラパスでアルゼンチンが粉砕されるのを見届けるペレ。

これでよい。これでよいのだ。


試合後の記者会見で、(ペレの差し向けた)記者に質問されるマラドーナ。

"ラパスの空気はどうでしたか?"
※マラドーナは首を傾げるだけ。

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